電磁波(25)変位電流までの理論(1)磁界の基礎(4)磁気双極子(その2)

 前回は、出勤時間の関係で途中で切り上げてしまいました。

今回は、その残りの部分です。

また式の説明ができていない部分として

前回の式で

>      (∵ l<<rなので )

>    |r-l/2| =r(1-l/r)1/2

>            ≒r{1-(l/2r)cosθ }

という式の近似は、

 テイラー展開」その4(最終)
  「ダランベールの比判定法」と物理理論的な近似式
   http://jo3krp-o.at.webry.info/201006/article_14.html

で証明している(1+β)^α ≒ 1+αβ を活用しました。


また、分母にて

>   =r2-(l2/4)cos2θ

>    ≒r2

と近似した部分は、r に比べて l は小さくて

その二乗値どうしの比較は、l2 は r2 に比べてはるかに小さくなっています。

さらに l2 には、cos2θ(<<1)がかかるのでもっと小さくなります。

よって、分母は、r2だけと近似しています。


そして

前回導出した式は

Up = Mcosθ/4πμ02 [AT] ...(7)

です。

ただし、Mはこの磁石の磁気モーメントです。

したがって点Pの磁界は

前回の式(6)

=-gradU [AT/m]

から求めることができます。

ただし、ここでは極座標を用いていますから

 ※(極座標でのgradU(▽U)の各成分表示は、

   3次元極座標(球座標)ベクトル表示その2
   http://jo3krp-o.at.webry.info/201210/article_11.html
   
   で既に説明しています。

   )

磁界の強さは r方向とθ方向の分力

Hr,Hθに分けて計算する必要があります。

Hr=-∂Up/∂r

  =2Mcosθ/4πμ02 [AT/m] ...(8)


Hθ=-(1/r)∂Up/∂θ

  =Msinθ/4πμ03 [AT/m] ...(9)

となります。

したがって点Pの磁界の強さHp[AT/m]は

Hp=√( Hr2+Hθ2 )

  =(M/4πμ03)√(1+3cos2θ) [AT/m]...(10)


その偏角α=θ+tan-1(Hθ/Hr)

      =θ+tan-1{(1/2)tanθ}

となります。

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