1.9MHzSLOPER給電基礎理論(その3)導線の太さが異なる場合

 今回からタワー給電に近づける理論です。タワーシャント(スローパー給電も含む。)だと折返しアンテナの片側導線は、タワー側は太い導線であり、もう片側は、細い電線となるからです。

第3.62図太さの異なる折返し半波長DP.png

 第3.62図のように折返しの2本の導線の太さが異なる場合について考えます。この場合は、近接して置かれた二つの半波DPに同位相で振幅がI1とI2の電流を給電したアンテナ系と同じになります。ですから、第3.62図(b)の回路と等価になります。図(a)と(b)は等価ですから、電力を等しいと置いて

 VI1=V’(I1+I2)

   V’   I1
∴ ───=─────    .......(3.290)
   V   I1+I2

(3.290)式は全電流に対する導体1の電流の割合であって、導体1の電流配分率を示します。これをνiとしますと

νi=I1/(I1+I2)

∴ V’=νiV         .......(3.291)

となります。電流配分率νiは導線の太さと間隔で定まる定数となっています。(詳しくは別途解説予定)

 2線式折返しの場合、だいたい0.3から0.7の範囲の値となります。この折返しアンテナのインピーダンスは、第3.62図(b)のDPの入力インピーダンスZrから

Zr=V’/(I1+I2)

 =νiV/(I1+I2)
  
 =νi^2V/I1

∴ Z=V/I1=(1/νi^2)Zr  ......(3.292)

として求められます。

 1/νi^2はインピーダンス上昇比であって、step up ratio といいます。この値は2線式折返しの場合で2から13の値をとります。導線の太さが等しい場合の電流配分率νiは、1/2となりますから、インピーダンス上昇比は4です。

  このような折返しアンテナは、第3.62図(c)のように巻線比1:1/νi の変成器に負荷Zrをつないだ回路と等価です。

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