電磁波(10)電磁気学本「電磁波放射」(18)電界EθとEφ計算への独自解説(第三弾)完結編

 前回2回にわたり、紹介しました
かつてのミニマルチ社の
アンテナ方式に瓜二つと言える
マルチバンドビームアンテナで
さらに
近接バンドでも使用できるアンテナが
あるのかをネットで探しましたところ
R-5開発元のCUSHCRAFT社のHP記事から
見つかりましたので紹介します。

次に掲載の写真がそのアンテナで


画像


MA-5B
Beam,Multiband,3 ele. 10,12,15,17,20M
http://www.cushcraftamateur.com/Product.php?productid=MA-5B

残念ながら、
R-5をそのまま水平型のビームとは完成できていないようです。
基本は、2本の放射エレメント(14,21,28MHzと18,24MHzに分割)
を並列駆動で1本の同軸ケーブルで給電します。
反射エレメントは1本だけで(14,21,28MHz)専用です。

したがって、主バンドは2エレ八木で動作しますが、
ワークバンド側は単にRDP並みしか性能がありません。

これでは、全く面白くないので
おまけとして

私自身のアイデアだけですが、
全部で3エレメントの八木アンテナ
(導波器1、放射器1、反射器1)
として動作し、
バンドは全部で6バンド(14,18,21,24,28,29MHz)
バンド切り替えはミニマルチ社方式(R-5と同等とも言える)
でしかも、
各エレメントの片側で考えますと
各コイルは3本、コンデンサ3本だけで実現可能
(その部分がミニマルチ社と同じ)
と思われる(夢の?)アンテナを
考案したことがあります。

果たして実現できるかを
実際にアンテナを
作成して試してみるのも
面白いかもしれません。

ただ、
今のところそのような
実験の予定はありませんので
これへの期待はしないでください。

半分冗談の話はここまでとして

ここからは真面目に

前回の最後の式

θ=c2∫①dt-②

  ={c2μo Ioεjω(t-r/c) δl/4πjω}sinθ{(1/r3)+(jω/cr2)}

               +{μo Io εjω(t-r/c)δl/4π}sinθ(jω/r)


から始めますと


上記式に対して


Ioεjω(t-r/c)=[I] ;遅延電流


 c2=1/εoμo より 

   c2μo=1/εo 

   μo=1/c2εo

の式を適用しますと

θ={(1/εo)[I] δl/4πjω}sinθ{(1/r3)+(jω/cr2)}

               +{(1/c2εo) [I]δl/4π}sinθ(jω/r)

  ={[I] δl/4πεojω}sinθ{(1/r3)+(jω/cr2)}

               +{ [I]δl/4πc2εo}sinθ(jω/r)

  =([I] δl/4πεo)sinθ{(1/jωr3)+(1/cr2)}

               +{ [I]δl/4πεo}sinθ(jω/c2r)}


  =([I] δl/4πεo)sinθ{(1/jωr3)+(1/cr2)+(jω/c2r)}


  =([I] δl/4πεo)sinθ{(jω/c2r)+(1/cr2)+(1/jωr3)}


  =式(6.193)


となってこちらを導出できました。


一方、残るEφ=0 となる式(6.194)は

(電磁波10)電磁気学本「電磁波放射」理論(2)
  アンテナ素子からのベクトルポテンシャル
http://jo3krp-o.at.webry.info/201411/article_5.html

の最初に電流Iから生じるベクトルポテンシャルAの

各方向別成分を表示した図6.18を見れば

一目瞭然なのですが、

φ方向成分となる

Aφ=0

です。

これにより

(grad div)φ=0

となることは、ベクトル公式からも

明らかなところです。

∴ 

①=c2∫(grad div)φdt=0


また、後段となる

②=(∂/∂t)φ=∂Aφ/∂t

もAφ=0ならば 当然 0 となるのです。


これらの結果により

Eφ=c2∫①dt-②

  =0

となることが導くことができて

式(6.194)も正しいことが

これではっきりとします。


(今回の理論のまだまだ途中ではありますが、

 重要な結論を先に書きますと)


この理論を例え知らなくても

この結果は、生活上で知恵として身についた

「常識」の範囲で十分に判断できるものです。

アンテナ理論の理解には、

この「常識」判断が大変役立ちます。

とくに、謳い文句が甘美で誘惑的な

超小型アンテナの正体を

しっかりと見極めるためには

「常識」に注意深く照らしあわてみてください。

すると、

そのような「事実はありえない。」

ということが誰にも判断できます。


アンテナ理論の復習:電磁気学から見る電磁波の放射(序章)
http://jo3krp-o.at.webry.info/201411/article_3.html
で書いています、

「超小型アンテナ」に関する
話題を取り上げて言いたいところは、
この点にありました。


これ以外にも今回の電磁気学本の内容は
「アンテナからの電磁波の放射」を正しく説明できる
重要な事項をいくつもこの後に記してくれています。

この話題ネタで長くひっぱりまわしている感は
否めないのですが、

次回からの「電磁気学」本編にもうしばらくの
お付き合いをお願いします。

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