電磁気学本第6章・6.5良導体内の電磁波(3)良導体内の平均電力損失

前回の説明を証明する練習問題として

 導体の一部で、単位表面積、長さ無限大の次の図となる

四角柱について考えます。

画像


この四角柱の単位長さあたりの瞬時電力損失は、|i|2/κ

ですから、この四角柱全体の平均電力損失は

 ∞          ∞
∫(iox2/2κ)dz =∫(im2/2κ)ε-2z/δdz
 0           0

            = (im2/4κ)δ

                    ....(a)

 ※( 上式のエプシロン部分だけを抜き出しますと

    ∫ε-2zdz =-(1/2)ε-2z 

   微分公式 d(εax)dx=aεax より
   
   dε-2z/dz=-2ε-2z 

    両辺をdzで積分すると

    ε-2z=-2∫ε-2zdz

    よって

   ∫ε-2zdz=-(1/2)ε-2z 

   ここで積分範囲を0から∞としますと

              ∞
   [-(1/2)ε-2z ]
              0

    =-(0-1/2)

    =1/2

   ( ε0=1 ε-∞→0 )

   1/2を代入すれば式(a)を得ます。

   )

また四角柱の全電流は

  ∞     ∞
I=∫ioxdz=∫im ε-z/δ ε-jz/δ dz  
  0     0

       =imδ/(1+j)

                  ....(b)


 ※(エプシロンの積分式だけを抜き出しますと

    ∫ε-z/δ ε-jz/δ dz

      =∫ε-(1+j)z/δ dz

      ={-δ/(1+j)}ε-(1+j)z/δ 


   式(a)と同様に積分範囲を0から∞では

      =-{ 0-δ/(1+j)}

      =(1+j)/δ

   これをIの式に代入しますと式(b)を得ます。

   )

したがって、その実効値Ie=(1/√2)|I|

             =(1/√2)(im δ/√2)

             =im δ/2  

                   ....(c)


この全電流が上図に示すように、厚さδの表面層中を

一様な分布で流れるのですから、この体積δ(1×1×δ)

となる直方体の平均電力損失は

(im δ/2)2(1/κ)(1/δ)

  =im2 δ/4κ  ....(d)

となって、式(a)となることから前回の説明が

正しいことを証明できました。

 ここでは、無限大の厚みをもつ導体で考えましたが

電流分布は指数関数的に減少しますので、

δの数倍の厚みをもつ導体でしたら、上述のことと

ほぼ同じことが成立するのです。

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