アンテナ本の「電磁波」(3)TEM波(その3)同軸線路と平行2線のTEM波の性質

 同軸線路や平行2線などを伝わるTEM波では、

Ex,Eyの電界分布を静電界とまったく同じ関係式で表すことができます。

この場合の電界や磁界は、x,y平面でも変化し、x,yの関数です。

そのため、∂/∂x≠0 ∂/∂y≠0 となります。

前回同様、マクスウェルの第2方程式により

-jωμHz=(▽×)z

      =∂Ey/∂x-∂Ex/∂y=0 ...(17)

 (∵ Hz=0)

また

▽・=0 から

 (∵ ρ/ε=0)

∂Ex/∂x+∂Ey/∂y=0 ...(18)

ここで

Ey=-∂φ/∂y
           }...(19)
Ex=―∂φ/∂x

という補助量φ(静電気による電位)を考えれば

式(19)は、式(17)を満足します。

(式19を式17に代入して、確かめてください。)


式(18)については、

∂^2φ/∂x^2+∂^2φ/∂y^2=0

が成立するようにφを定めれば満足します。

したがって

=-▽φ
      }...(20)
▽^2φ=0

となります。

この式(20)は、明らかに静電位(φ)による

静電界の関係式であって、同軸線路と平行2線など

静電界の存在できる境界条件では、

TEM波の電磁界もまったく同じ分布で

存在することができます。

この状況を図示すると

同軸線の場合には、

画像


のようになり、

電界は、赤線で示すように

中心導体から外側の編み線側へと直線に

放射状となって分布するのに対して、

磁界は、青線で示すように

電界と直交するために

中心導体の周りを同心円状に編み線方向に

広がっていきます。


平行2線の給電線の場合には、

電界の表示は

「電気双極子」を数値モデル化(エクセルでグラフ化した電気力線図)
  http://jo3krp-o.at.webry.info/201007/article_10.html

にあるような電気力線と同じ分布状態になります。

磁界のほうは、描画できていませんが、

この電気力線と直交するかたちとなり、

2つの異なる電荷のある位置が、

平行2線の電線の断面だとすると

それを中心とした同心円状に広がっています。

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