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zoom RSS 無線用Mic,MD-200A8XのPTT問題解消-4(過渡現象-1)

<<   作成日時 : 2017/07/22 05:27   >>

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実際にマイクロフォンの改善方法について
今回の数式からの解析結果からは
直に得ることはできませんが、
せっかくなので理論的解釈について
勉強することとします。

前回までの回路探索からは直に原因を
突き止めることはできませんでしたが

一般的な回路常識からいえば

マイク回路に「プチッ」とスパイク状のノイズが
乗る原因としては、LED点灯回路における
過渡現象を疑えます。

ここでは、交流理論本から必要なところを
参照することにします。

以下は、交流理論本(電気学会)からの抜粋です。

過渡現象とは、
まず、一定時間内に消費される電力が
一定である状態を定常状態と呼びます。

ある定常状態から別の定常状態に移るまでの期間、
その期間を過渡期といい、過渡期に現れる
特異な現象を過渡現象と呼んでいます。


 過渡現象は繰り返しが無いので定常状態のように
jωを用いて簡単に回路計算を取り扱えません。
例えば、回路内のスイッチの開閉がt=0において
始まると、回路状態がt=0時点で前の状態から
別の状態へ急変するからです。

正弦波をjωとおけたのは時間t=-∞から
+∞までにわたり、一定周期で変動する波形である
からなのです。

 過渡現象では、電圧、電流の関係は、直流の場合も
含めて、一般に微分方程式で表します。

つまり、その微分方程式の一般解を求めた後、
初期条件を代入することにより、過渡現象を含む
解が得られるのです。

アマチュア無線やオーディオ回路の解説では
このような回路解法はなじみが無いのかもしれません。

しかし、今回の問題は、この手法が一番説明しやすいと
思います。

また、微分方程式を解くには、通常の微分方程式を解く
一般的解法とラプラス変換による計算法がありますが、
ここでは、単なる集中定数回路ですから、前者となる
高校数学による解法とします。
こちらのほうが直流回路における過渡現象を理解するには
わかりやすいと思いました。

交流理論本の 第8章 過渡現象 から

8.1 直流電源と簡単な回路

(直流電源を直列回路に急に加えたとき、または、取り去ったときに
 生じる過渡現象を扱うとあります。
 まさに後者が、今回のケースに該当すると狙いをつけました。)

なお、定常状態の直流電流は、静電容量や自己インダクダンスとは
作用しないが、過渡状態においては、電流が時間変化をするために
交流と同様に電圧降下を生じます。

8.1.1 RL回路

今回のケースでは該当しませんが、最も基本的なところなので
これを記載します。

1 電源付加の場合

画像


図8.1に示すRL直流回路に時間t=0において
直流電圧E(V)を加えた場合の電流i(A)とし、
L(H)とR(Ω)による電圧降下をそれぞれ
eL,eR(V)としますと

キルヒホッフの法則から

eL+eR=E

または、       }(V)....(8.1)

Ldi/dt+Ri=E

が成立します。

この微分方程式に
t=0でi=0の初期条件を入れて
解きます。

この微分方程式は定数係数線形微分方程式ですから
一般解は、特解(定常解)isと
原式においてE=0とおいた同次微分方程式の
一般解(原式の過渡解)itとの和によって
与えられます。

これを順に適用すれば

a 特解is

 これは式(8.1)を満足する特殊な解で、
定常状態の電流値を表します。

この電流は時間的変化がないのですから
式(8.1)でdi/dt=0とおけば求めることができ

is=E/R (A)

と通常の直流回路での電流計算です。

b 過渡解it

これは先の説明のようにE=0とした

Ldit/dt+Ri=0  ....(8.2)

を変数分離法で解きます。

(1/it)dit=−(R/L)dt

両辺を積分すると

ln(it)=−(R/L)t+c

 ここに cは積分定数

これを書き換えて、指数関数とすると

it=Aε^−(R/L)t   ....(8.3)

 Aはcの定数を置き換えたもの

c 一般解i

式(8.1)の一般解は、特解isと過渡解itとの
和としてもとまるので

i=is+it

 =E/R+Aε^−(R/L)t   ....(8.4)


ここで初期条件として、

Sを閉じた瞬間の少し前は電圧を加えていないので
電流はゼロです、その少し後も誘導係数Lのため
急には電流変化を生じないことから、
t=0のとき、i=0になります。

これを上式に代入して

0=E/R+A

∴A=−E/R

したがって

i=(E/R){1−ε^−(R/L)t}

 =I{1−ε^−(R/L)t} [A] ....(8.5)

このグラフを第8.1図(b)で示します。

画像


このグラフの適用範囲は、t>=0であって、
t<0のところは物理的意味をなしません。
以後、数学式の適用範囲を十分注意しておく必要があります。

参考として、当ブログ過去記事を紹介します。

波動方程式への補足(その3)微分方程式についての基本
http://jo3krp-o.at.webry.info/201210/article_18.html

から始まり、

2階微分方程式補足(その4)数学的手法による解きかた
http://jo3krp-o.at.webry.info/201211/article_6.html

あたりまでが、
数学での微分方程式の解き方の手法の
紹介となっています。

微分・積分の部分は、高校数学Vあたりを
自習ください。

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